【プロフィット ライト】購入不可避。初めての金ペンにオススメの1本【レビュー】

当ページのリンクには広告が含まれています。

初めて万年筆を買うのなら、何がオススメなのだろうか。

これは万年筆に興味を持つ人が皆通る道と言ってもいい。

いきなり高い万年筆を買うのも良いし、低価格帯の万年筆でも良い。自由だ。

しかし僕を含めた万年筆が大好きな取り憑かれたイカレポンチ以外は、そう何本も万年筆を買いやしない。

そこで今回は、「初めての万年筆」かつ「書きやすい金ペン」という2つに焦点を絞って、オススメの逸品を紹介しようと思う。

  • 初めて万年筆を買うけど、お手頃な金額でオススメの万年筆を知りたい
  • 国産万年筆で仏壇みたいな色以外のカラーってある?
  • 耐水性・耐光性に優れたインクが使える万年筆を探している

そんな人の参考になるだろう。なお、今回紹介する万年筆も1ヶ月ほどメインの万年筆として使っているので、実際に使った感覚と近しいレビューとなる。

あさき

あさきです。Xnoteカクヨムで作品を連載中。Kindleでお仕事ラノベも出版しています。お問い合わせはこちら

目次

 セーラー万年筆『プロフィット ライト』は初めての1本にオススメの万年筆

プロフィットライト

 セーラー万年筆の万年筆といえばプロフィットだ。お手頃な値段から到底手を出せない高級路路線まで、様々なタイプのプロフィットが存在している。

中でも一般的なものは、以下の6つになる。

  • プロフィット カジュアル
  • プロフィット ライト
  • プロフィット スタンダード
  • プロフィット レアロ
  •  プロフィット 21
  • キングプロフィット

細かいものを挙げればもっと増えるので、詳細は公式ページで参照してくれ。個人的にだが、ちゃんと左利き用の万年筆を出してくれているのは流石だと思う。

中でも今回紹介するのはプロフィット ライト。僕が3年以上愛用しているプロフィット スタンダードの弟分のような形となる。

所謂エントリーモデルとも呼ばれるもので、PILOTだと「カスタム74」、プラチナ万年筆だと「#3776センチュリー」になるだろう。

そのため初めて1万円台の本格的な万年筆を使うのなら、ピッタリの万年筆といえる。

ではどんな万年筆なのか、詳しく見ていくとしよう。

 セーラー万年筆『プロフィット ライト』レビュー

プロフィットライト

さっそくプロフィット ライトをレビューしていく。今回も1ヶ月ほどメインの万年筆として使ってみた。

持ちやすいサイズのボディ

プロフィット ライトは非常に持ちやすいボディだ。

この辺りはさすが セーラー万年筆。100年以上万年筆を作り続けているだけあって、日本人の手に馴染むように設計されている。

キャップはポストしなくてもいいが、短くなるから個人的には後ろにつけておくことをオススメする。重心が書く時にちょうど良くなるようにバランスされているからだ。

またキャップを外して置いたままにして使うと、どうしてもボディが短くなってしまう。女性ならば問題なく使えるかもしれないが、手の大きい男性となるとやはりちょっと違和感が残る。

短くなった鉛筆を使うかの如く、拭いきれない違和感のまま使うハメになる。

以上のことから、キャップはしっかりボディにポストしよう。その方がキャップを無くさないからね。

ボディカラーは3種類

プロフィットライト

プロフィット ライトのボディカラーは3種類ある。

  • ブラック(ゴールドトリムとシルバートリムあり)
  • シャイニングレッド
  • ブルー

大きくわけるとゴールドトリムとシルバートリムに分かれる。

色の違いは簡単で、クリップやペン先がゴールドかシルバーかの違い。シルバーでも金ペンなので安心して欲しい。

ゴールドトリムの方が人気があるためか、いつもの仏壇カラー(黒と金色)の他にシャイニングレッドとブルーが用意されている。

この中で僕が買ったのはブルー。単純にブラックとシャイニングレッドは他ので持っていたから間違えないように選んだだけ。

結果的に成功だったかどうかは微妙なところ。ブルーだったらいいじゃないかと思うかもしれないがこのブルー、ラメが入っているのだ。なんかもうキラキラしてる。

ちゃうねん、想像してたのは大人っぽいネイビー色やねん。

しかしながら公式サイトを見ると、確かにラメっぽい光沢がある。失敗した。参考がてら写真を撮ってみたが、結構光っているのがわかると思う。

正直、家で使う分なら何も問題はないだろうが、ビジネスで使おうと思っているのならブルーはオススメしない。パッと見でもわかるほど学生っぽさがあるので、歳を取れば取るほど使いにくくなってくる。

長く使いたい人ほど、ブラックかシャイニングレッドを選ぶことをオススメする。

ペン先は7種類と豊富

プロフィットライト

プロフィット カジュアルのペン先は非常に豊富で7種類もある。

詳しくは以下を参照。

  • 極細(EF)
  • 細字(F)
  • 中細(MF)
  • 中字(M)
  • 太字(B)
  • ズーム(Z)
  • ミュージック(MS)

ズームとミュージックはそれ以外のサイズより2,200円ほど高くなるので注意。

字幅を見るとわかるように、欲しいサイズが全て揃っている。この辺りはさすがエントリーモデル。格安万年筆のハイエースネオでは細字(F)だけだったので、選択肢が多いのは単純に嬉しい。

中でもメインで使いたい場合、以下のように選ぶと良いだろう。

字幅顔料インク字の濃淡
極細(EF)×
細字(F)
中字(M)

ガチガチの細字を書きたいのなら、極細(EF)がオススメ。普段ボールペンで0.38mm以下の太さを使っている人なら、間違いなく快適に使えるはずだ。

ただし、インクの出る場所が細いので、耐水性・耐光性に優れている顔料インクが詰まる可能性がある

あさき

僕は何回か詰まったことがある。気を付けてね

もちろん セーラー万年筆も試していると思うが、極細(EF)のキュリダスではインクが全く出ないのを経験している。あまりオススメはしない。

普段使いするのなら、細字(F)か中字(M)が良いだろう。特に細字(F)は漢字も難なく書けるので、プライベートからビジネスまで幅広く使える。そりゃみんな細字(F)だけとか出すわけだ。

一方の中字(M)はインクの出が良いため、細かい漢字を書くのが苦手。しかしインクに濃淡がハッキリ出るので、文字をしたためる場合には非常に味のある字となる。

しかしインクが多く出るということは、裏写りもめっちゃする。

参考までにプロフィット ライト(中字)とプロフィット スタンダード(細字)の裏写りを比較したのが、以下の写真。

プロフィットライト
ノート表面
プロフィットライト
ノート裏面

ツバメノートでこれなのだから、安っぽい紙質のノートだともっと悲惨な状況になる。

そのため中字(M)を使う場合は注意した方が良いだろう。

個人的には初めて買うなら細字(F)がオススメ

カートリッジとコンバーターの両方が使える

プロフィットライト

プロフィット ライトはカートリッジとコンバーターの両方が使える。

あさき

さすがはエントリーモデル

カートリッジはインクがなくなったらすぐに取り替えられて便利だし、コンバーターは様々なインクを吸入する楽しさがある。

しかも セーラー万年筆からは、PILOTの色彩雫のように「SHIKIORI-四季織-」という日本の四季をイメージしたインクを多数発売してくれている。これがまた良いのだ。

嬉しいことにカートリッジもあるので、自分にとって使いやすい形で使っていける。

また、 セーラー万年筆のインクといえば忘れてはいけないのが顔料インクだ。

顔料インクは耐水性・耐光性に優れ、長期保存に向いたまさしくビジネス向けのインク。

2022年6月16日現在、以下の3色が発売されている。

  • 極黒
  • 青墨
  • 蒼墨

ちなみに全部持ってる。

個人的にオススメなのは澄んだ空を思い起こしてくれる「青墨」なのだが、ちょっとくすんだ色の「蒼墨」もめっちゃお洒落。

僕の場合、バレットジャーナルに青墨を使って、日記は蒼墨と使い分けている。

極黒は文字通り真っ黒なので、ビジネスの場所で大活躍してくれた。複写以外は全てこれで書いていたほどだ。

プロフィット ライトはカートリッジとコンバーター、両方を楽しめる万年筆として1本持っておくと良いだろう。

 セーラー万年筆のインクの世界に飛び込んできてくれ。

なお、 セーラー万年筆のインクについては以下でも解説している。

ちゃんと14Kの金ペン

プロフィットライト

プロフィット ライトのペン先は14Kの金ペンだ。

これはおおよそほとんどのエントリーモデルで採用されているため、初めての金ペンとして抜群の使いやすさとなっている。

ペン先の大きさも中型だから、視界を遮ることなく筆記が可能だ。

プロフィット スタンダードでも同じサイズとなっているので、使う上で不便を感じることはないだろう。

参考までに、以下がペン先のサイズを比較したものとなっている。

プロフィットライト

こうして見ると「21K・大型」のプロフィット レアロの大きさがわかる。

一般的に数字が大きくなるほど金の含有率が多くなり、ペン先がしなって書きやすくなると言われている。

あさき

実際はそこまで力を入れて書くことがまずないから、気にしなくてOK

しかも、書き味を決めるのはペン先では無くペンポイントだ。

あさき

ペンポイントは金を含有していないから、ますます気にしなくてもOK

ただ、鉄ペンと比べると柔らかさが段違いだし書きやすいと実感できるほどなので、その点は安心してくれていい。

買いやすい価格帯

プロフィット ライトは万年筆初心者~ライト層に向けたものだけあって、購入しやすい金額だ。

先述したように字幅によって金額が違うので注意が必要ではある。

ペン先サイズ金額(税込み)
極細(EF)19,800円
細字(F)
中細(MF)
中字(M)
太字(B)
ズーム(Z)22,000円
ミュージック(MS)

ほとんどの人が太字以下の太さを選ぶだろうから、お手頃な金額なのがわかる。お店によってはもっと安くなっている場所もあるから、狙ってみるのも良いだろう。

同じく金ペンのエントリーモデルであるPILOTとプラチナ万年筆と比べたのが以下。

企業名万年筆金額(税込み)
 セーラー万年筆プロフィット ライト19,800円
PILOTカスタム7422,000円
プラチナ万年筆#3766 センチュリー30,800円

買いやすい金額なのが見て取れる。

安くて使いやすい金ペンが欲しい! という人にはピッタリと言っていい。

『プロフィットライト』と『プロフィットスタンダード』の違い

プロフィットライト

プロフィットライトを買おうと思った際に迷うのが、プロフィットスタンダードだ。価格帯もほとんど同じということもあって、どっちにすればいいんだ? と思う気持ちはわかる。僕のように2本持っている人間はともかく、どちらか買おうかなと考えている人は、以下を参考にして選んで欲しい。

プロフィットライトプロフィットスタンダード
サイズ17mm ✕ 135mm
軸系:12mm
17mm ✕ 135mm
軸系:12mm
重量16.8g17.0g
カラーブラック
シャイニングレッド
シャイニングブルー
アイボリー
ブラック
マルン
ペン先14金・中型14金・中型
ペンの太さ極細(EF)
細字(F)
中細(MF)
中字(M)
太字(B)
ズーム(Z)
ミュージック(MS)
極細(EF)
細字(F)
中細(MF)
中字(M)
太字(B)
ズーム(Z)
ミュージック(MS)
方式コンバーター
カートリッジ
コンバーター
カートリッジ
金属部品ニッケルクロムメッキ仕上げ(シルバートリム)
ゴールドIP仕上げ(ゴールドトリム)
ゴールドIP仕上げ
価格(税込み)19,800円(極細・細字・中細・中字・太字)
22,000円(ズーム・ミュージック)
22,000円(極細・細字・中細・中字・太字)
24,200円(ズーム・ミュージック)

違いは赤字の部分。見てもらえればわかるように、ほとんど変わらない。もう好みの範囲だ。

プロフィットライトとプロフィットスタンダードの両方を持っている身としては、ボディカラーで選べばいいよ、というのが正直な感想。

プロフィットライトはブラック以外がラメっぽいカラーになっているから、その点が選ぶ際の決め手になると思う。ブラックが欲しいなら、価格の面でもプロフィットライト一択

ほとんど一緒だから、迷った際はカラーと価格の面で選ぶと良いだろう。

 セーラー万年筆の『プロフィットライト』はずっと使っていけるオススメの万年筆

 セーラー万年筆のプロフィット ライトは、初めて金ペンの万年筆を買う人にオススメだ。

非常に安い低価格帯ながらも、プロフィットシリーズで培われた抜群の安定感によってストレスなく字を書くことができる

字幅のサイズも7種類あるため、「もうちょっと細い/太い字幅が良かった」となることもないだろう。もちろん2本目を買うのもOK。

インクも色鮮やかな水性インクと耐久性に優れた顔料インクの両方が使える。

カートリッジ・コンバーターどちらも使えることもあって、場所に合わせて使い分けることも可能だ。

正直、この価格でここまで使いやすいのなら、買う以外の選択肢が見つからない。

唯一の欠点はデザインが地味なくらいなので、デザインが気にならないのであれば文句なしにオススメしたい万年筆だ。

  • 初めての万年筆として長く使っていける
  • 水性インク・顔料インクとプライベート/ビジネスの両方で使える
  • 青色があるので仏壇カラーが苦手でも安心

以上が、僕がプロフィット ライトを使っての印象だ。気になった人は是非買ってみてくれ。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

CAPTCHA

目次