【ポリカーボネイト万年筆】気軽に買えて初心者にもオススメの万年筆。無印好きは要チェック【レビュー】

当ページのリンクには広告が含まれています。

「無印で良さそうな万年筆があるんだけど?」

「無印の万年筆って実際の使い心地ってどうなん?」

こんな風に思っちゃいないだろうか。わかる。僕もそうだった。

かつてアルミ軸万年筆をレビューした経験もあるが、その際は価格以上の性能があった。普段使いにはもってこいの万年筆だったが、今回は満を持してポリカーボネイトの万年筆が出た。

なら、レビューするしかあるまい。

ということで、無印のポリカーボネイト万年筆を半年以上使ってみかたら、どのような万年筆なのかを解説していく。結論からいえば、相変わらずコスパがイカレてる万年筆だった。もうこいつ1本あればいい。

  • 無印良品の万年筆の性能を知りたい
  • 無印良品の万年筆の使い心地ってどう?
  • コスパの良い万年筆を探している

以上のような人の参考になれば幸いだ。

あさき

あさきです。Xnoteカクヨムで作品を連載中。Kindleでお仕事ラノベも出版しています。お問い合わせはこちら

目次

無印『ポリカーボネイト万年筆』は安いのに一生モノの万年筆

無印のポリカーボネイト万年筆は、590円(税込)とかいうアホみたいに安い価格なのに、性能が良い意味でおかしい万年筆だ。ホワイトグレーの落ち着いた色合いとシンプルなデザインによって、年代を選ばずに使える。

また、アルミ軸タイプと違って軽いのもあり、書く際に力もほとんど必要無い。正直言って、初めての万年筆として万人にオススメできるクオリティだ。

もし買おうか迷っているのなら、買った方が良い。価格もそうだが、全体の完成度が高すぎるから、まず後悔しないだろう。ワンコインの価格帯で出して良い商品じゃない。万年筆玄人でも思わず唸るほどだ。

万年筆に興味はあるけど、いきなり高いのはちょっと……。

こんな人は、ぜひポリカーボネイト万年筆を試してみて欲しい。万が一合わなかったとしてもワンコインだからお財布に優しい。まず後悔はしないだろうけどね。

ちなみに公式サイトには「ポリカーボネイト万年筆」と「ポリカーボネート万年筆」の表記が混在しているが、一緒なので気にしないで欲しい。

無印『ポリカーボネイト万年筆』レビュー

さっそく、無印のポリカーボネイト万年筆を見ていこう。今回も半年以上毎日使ってのレビューだ。参考にしてくれると幸い。

書き味が500円の万年筆じゃない

ポリカーボネイト万年筆の最大の魅力は、なんといってもその書き味だ。書き出すとわかるのだが、ペン先がインクの上に乗って、滑るように字が書ける。スキーやスノーボードのように、スルスルとペン先が移動するのだ。

あさき

でもインクが紙に滲んだりもしないんだよね

一般的に万年筆の書き味は、ヌルヌルとカリカリに分類されるが、ポリカーボネート万年筆はヌルヌルの方。万年筆ユーザーにわかりやすいように言うなら、PILOTの書き味に近い。

半年ほど使う中で他の万年筆とも書き比べてみたが、国内メーカー・海外メーカーともに1万円以下の万年筆では勝負にならないレベル。ギリギリ戦えるのが、コクーン(3,000円)くらいだ。

ポリカーボネイト万年筆は、それくらい書き味が化け物じみている。文句なしにオススメだ。

無印らしいシンプルなデザイン

無印のポリカーポネイト万年筆は、実にシンプルなデザインをしている。上の画像を見て欲しいんだけど、無駄が一切ない。

正直、シールが一番邪魔なデザインだと感じることすらあるほどだ。

同価格帯の万年筆と比べてもほら、この通り。

一歩以上抜きん出ている。1,000円くらいの万年筆とだって渡り合えるかもしれない。

ザ・万年筆ぽいデザインが嫌な人でも問題なく使っていけるだろう。僕も実際、外で書き物をする際は愛用している。いいぞー、これ。

重量のバランス良し

無印のポリカーボネイト万年筆は、重量のバランスもベスト。上の写真を見てくれればわかるように、キャップをつけた状態で重心が先端に近い場所にある。

これ、書く際はキャップを後ろにつけるから、重心が自然と真ん中より後ろに移る。となると、ペン自体の重さでスラスラ字が書けるようになるのだ。

実際、ポリカーボネイト万年筆を使っていると、力を全くかけずに筆記できているのがわかる。

重量のバランスは、長時間にわたって字を書く際に重要なポイントになる。単なるメモではなく、勉強などで使いたい人にとっては、ピッタリの万年筆といえる。

インクはカートリッジ式

無印のポリカーボネイト万年筆は、インクをカートリッジで補充するタイプだ。吸入式ではないから、好きなインクを楽しめない点には注意しよう。

しかも使えるカートリッジは決まっていて、専用のもののみ。色は以下のどちらかしか選べない。

  • ブルーブラック

万年筆ユーザーからすれば、「はいはい、いつものね」となるラインアップだが、初めて買う人は要注意。暗い色しかないから、インクを楽しめるかと言われると難しいラインだ。インクを入れ替えた方が楽しいのは間違いないから、いろんな色を使ってみたいなーって人には少し物足りない可能性がある。

ただ、実用性を重視するなら全く問題無い色だから、仕事で使いたい人は安心してOK。

ペン先がF(細字のみ)

無印のポリカーボネイト万年筆の字幅は、F(細字)だけだ。EFやMのような太さを使いたい人は注意して欲しい。

とはいえ、日本人にとって最も使いやすいのはF(細字)だから、使っていて困ることはないだろう。ちなみに、Fとはなんぞという人は、以下の表を見てみて欲しい。

ペン先の太さ(字幅)ボールペンでの太さ
EF(極細)0.28~0.3mm
F(細字)0.3mm~0.5mm
M(中)0.5mm~0.7mm

ボールペンでの太さに幅があるのは、インクの滲みを換算している。基本的にはこれくらいの幅に収まるとイメージしてくれればOK。

余程の画数でもない限り、まず字が読めないなんてことにはならないから、安心して使ってみて欲しい。姓の画数が40画を越える僕が保証する。大丈夫だ。

無印『ポリカーボネイト万年筆』とプラチナ万年筆『プレピー』の比較

無印のポリカーボネイト万年筆は、プラチナ万年筆のプレピーと似ている。むしろ同じと言っていいほどに。両者は何が違うのか、詳しく見ていこう。

ペン先は同じ

実はポリカーボネイト万年筆とプレピーは、ペン先が一緒だ。見てこれ。

無印ポリカーボネート万年筆

Pの文字まで全部一緒! 何ならボディまで一緒だ。以下のように着せ替えだってできちゃう。

それもそのはず。ポリカーボネイト万年筆はプレピーのOEM商品だ。OEMとは「Original Equipment Manufacturing(Manufacturer)」の略で、恐ろしく簡単に言うと、他社ブランドの製品を作ること(もしくはその企業)を指す。ポリカーボネイト万年筆もそれ。プラチナ万年筆が作っている。そりゃ書き味も抜群なわけだ。おじちゃん納得したよ。

ペン先が同じということは、書き味も自然と同じになってくる。一方で価格はプレピーの方が半額以下だから、選ぶポイントは「無印かどうか」になるだろう。

仕様比較

ここで、ポリカーボネイト万年筆とプレピーの仕様を比較してみよう。以下の表を見て欲しい。

ポリカーボネイト万年筆プレビー
サイズ全長:138mm
最大径:17mm
全長:138mm
最大径:13mm
重量12g13g
ペン先F(細)EF(極細)
F(細)
M(中)
インク吸入方法カートリッジカートリッジ
コンバーター
価格(税込み)590円550円

細かい部分が違うのがわかると思う。実際に両方を使っているとわかるんだけど、30分ほど経過すると如実に違いを実感できるようになる。プレピーの方が圧倒的に疲れないんだ。おそらく理由は最大径だろう。

ただ、万年筆を30分間も使い続けることはそうそう無い。気にしなくてもいいレベルの違いだ。

手紙やアイデア出し、伝票作成のように長時間の筆記を頻繁にする人だけ、気にかけておけばOK。

カートリッジは共有

ポリカーボネイト万年筆とプレピーは、規格が同じなのもあってカートリッジも共有だ。どちらもカートリッジを交換しても問題なく使えてしまう。しかも隙間もできないほどシンデレラフィット。

あさき

まぁ、当たり前なんだけどね

ただし公式で使えるよと言っているわけじゃない。あくまでも僕の経験上での話だ。壊したくない人は、純正のカートリッジを使うことをオススメする。

カーボンインクはオススメしない

無印のポリカーボネイト万年筆は、プレピーと同じ規格だ。だから、ついついカーボンインクを伝ってしまいたくなるけど、オススメはしない。公式で純正以外はダメよと明言しているからだ。自己判断で試して壊したらもったいないだろう?

ちなみにカーボンインクとは、プラチナ万年筆が生産しているインクのこと。顔料インクを使っているから、従来のインクより耐水性・耐光性に優れているのが特徴のインクだ。長期保存の書類でも使えるメリットがある。

カーボンインクは従来の水性インクと比べて、インクの中に含まれている色の粒子が大きい。そのため、対応していない万年筆で使うと故障の原因になる。

お気に入りのインクを使いたい気持ちをグッと堪えて、純正のインクを使うようにしよう

無印『ポリカーボネイト万年筆』がオススメな人 / オススメじゃない人

無印のポリカーボネイト万年筆は、その完成度から見てもほとんどの人にオススメできるんだけど、オススメできない人もいる。以下を参考に、自分はどうかの判断をして欲しい。

オススメな人オススメじゃない人
ムジラー(無印の商品が好きな人)
500円程度で買える万年筆を探している人
ザ・万年筆なデザインが嫌な人
コスパの良い万年筆を探している人
いろんなインクを使ってみたい人
万年筆らしいデザインが好きな人
カーボンインクを使いたい人
細字以外のペン先を使いたい人

多くの人が問題なく使える万年筆なのは間違いない。ただ、ハードに使おうとしたり、万年筆に凝ろうとしたりすると、急に使いにくくなる万年筆だ。いってしまえば、初心者・カジュアルユーザー向け。

とりあえず万年筆を使ってみたい! という人がターゲットだ。

そのため、万年筆をある程度使っていると物足りなくなってくるだろう。あくまでも入門編と捉えておくと良い。

無印『ポリカーボネイト万年筆』はコスパ抜群の万年筆。買い

無印のポリカーボネイト万年筆は、ワンコインでありながらデザイン・書き味ともに優れている万年筆だ。プラチナ万年筆のOEMということもあり、価格以上のクオリティになっている。安心して欲しい。無印良品らしいシンプルなデザインなのもあり、刺さる人にはとことん刺さる万年筆だ。

一方で、純正のカートリッジしか使えないなどの不便さもある。万年筆ユーザー向けというより、ムジラー向けだ。一定のクオリティを担保しつつ、無印良品のアイテムで揃えたい人にこそ向いている。

万年筆のクオリティに関しては文句の付けようがないレベルだから、気になっている人はぜひ買ってみよう。ワンコインだからお財布にも優しいしね。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

CAPTCHA

目次