【topull S(トプルS)】ノックが楽しいシャーペン。持ち替え不要でタイパ良し【レビュー】
シャーペンのノックって面倒くさくない? 僕は面倒くさい。
毎回芯を出すのに親指でノックするのって、地味に手間だ。当たり前にやっているから忘れがちなんだけど、改めて意識してみると「こんな無駄なことしてたの?」となる。だからこそ、ノックしなくても芯が出続ける「クルトガ」や「オレンズ」、「デルガード」みたいな者ペーンが人気なのだ。
ただ、シャーペンにはノックする楽しさもある。かつてはボディの横にノック機能があるものもあったが、今はまず見かけない。もっと楽にノックできるものはないのか!
そこでオススメしたいのが、サンスター文具の「トプルS」だ。なんとペン先にノックする機構がついているシャーペンだ。店頭で見かけた時は、後光が差して見えたくらい感動した。
今回は、そんなトプルSを紹介する。3ヶ月ほど使い込んでみたので、実際の使用感に近いだろう。購入の参考にしてくれれば幸いだ。
こんな人は要チェック
- 新しい形のシャーペンを使いたい
- シャーペンで毎回ノックするのが面倒くさい
- 自動芯出し機構だと、自分の好みの長さまで芯を出せなくて不便
サンスター文具『トプルS』は楽にノックできるシャーペン
サンスター文具の「トプルS」は、「ノックの新しいカタチ」をコンセプトに開発されたシャーペンだ。トプルSとは、「top pull sharp」の略。ガンダムSEED味を感じる略称、好き。
その名の通り、先端部分を2本の指で引いて芯を出す「トッププル機構」を搭載している。字を書くときに添えている人差し指と中指を使って芯を出せるから、ペンを持ち替える必要がない。ノックするために、親指をペン上部に持っていく必要がないのだ。
地味といえば地味なんだけど、使ってみると実に快適な機構である。指を移動させる距離が少ないから、芯が短くなってもそのままの勢いで芯を出して書いていけるのは、大きな魅力だ。特に勉強のような集中したいタイミングで最大限効果を発揮する。慣れてくると、他のシャーペンを使うときのノックが面倒になるくらいだ。
シャーペンを良く使う人にこそ、使ってみて欲しいシャーペンである。
商品名 | トプルS |
---|---|
本体サイズ | W148✕H13✕D10mm |
重量 | 11g |
対応している芯 | 0.5mm |
材質 | ABS・AS・PC |
ボディカラー | ブラック ネイビー レッド ホワイト ブルー ベージュ ミント バイオレット |
サンスター文具『トプルS』レビュー
では、さっそくサンスター文具「トプルS」をレビューしていく。3ヶ月以上、毎日使った上での使用感だから、参考になるだろう。
ノックの時に持ち替えなくていい
トプルSの特徴は、なんと言っても、持ち替えずにノックできる点だ。これだけで500億点あげたいくらい素晴らしい。
シャーペンを使ったことがある人なら、全員がノック時にシャーペンを持ち替えてノックをする。そうしないと芯が出ないからだ。自動で芯が出るシャーペンもあるけど、自分好みの長さがある人にとっては、使いにくいことこの上ない。
僕が小学生・中学生の90年代にはサイドノック式のシャーペンが流行ったけど、今はもうほとんど見かけない。少しでも指を動かさずにノックできた方が良いのに、上部ノックには勝てないのだ。
トプルSは、そんなノックに関する悩みを解決してくれる。必要なのは、人差し指と中指だけ。シャーペンを支えている指を僅かに伸ばして、手前に引くだけで芯が出る。圧倒的に楽だ。以下の画像を見て欲しい。
実際に体験して欲しいのか、店頭ではトプルSがそのままの状態で販売されている。少しでも使ってから判断したい人は、店頭で触ってみると良いだろう。
楽な持ち方が自然とできる
トプルSは、楽な持ち方が自然とできる点も魅力だ。ノック部分の溝が気になるから、自然と指が回避するように持てる。結果、落ち着いた位置に指を置けるのだ。
これが地味に良くて、トプルSを使って字を書くと、他のシャーペンよりも少しだけ楽になるのである。指の定位置が決まるメリットは非常に大きい。
実際に使っていて、「指の定位置が決まってなかったのか……」と感じた。どうやら、ノックする度に持ち替える癖があったらしい。道理でクルトガがトガらないわけである。
矯正用の文房具としても活用できる点は、トプルSの魅力だ。
先端が見やすくて字を書きやすい
トプルSは、先端が見やすいのも特徴。製図用シャーペンと同じような感覚でペン先が見えるから、字が書きやすいのだ。
実際に字を書いている時の視認性は、非常に良い。勉強や手帳で使うには申し分ないだろう。先端が見やすいシャーペンを探している人にもオススメできる。
軽くて疲れない
トプルSは10gとかなり軽い。ボディが樹脂製で構成されているからなんだけど、それにしたって軽い。勉強などで長時間使っても、疲れがあまり溜まらないのは嬉しいポイントだ。以下の表を見てみよう。
種類 | 重さ |
---|---|
トプルS | 10g |
スマッシュ | 12.5g |
オレンズ | 13.5g |
クルトガ スタンダードモデル | 9.8g |
S20 | 18g |
良く利用されているシャーぺンと比較してみた。ちなみに、僕が使っているトプルSは10gなんだけど、なぜかサンスター文具のデータだと11gになっている。まぁ、軽いからOK。
軽さだけなら、クルトガに次いで軽い。使ったことがある人なら、イメージがつきやすいだろう。
軽いボディのシャーペンを探している人にも、トプルSはオススメだ。
ボディカラーは8種類
トプルSは、ボディカラーが多いのも特徴だ。以下の8種類がある。
- ブラック
- ネイビー
- レッド
- ホワイト
- ブルー
- ベージュ
- ミント
- バイオレット
フォーマルな場所で使える大人っぽい色から、カジュアルに使える明るい色まで、豊富なラインナップだ。お気に入りのボディカラーを選んで、使っていくと良いだろう。
なお、僕が持っているのはネイビー。シックな色合いが気に入っている。
芯は0.5mmのみ対応
トプルSで使える芯は、0.5mmだけだ。0.3mmのような細い芯は使えない。
そのため、普段使っているのが0.3mmの人は、字が太く感じるだろう。クルトガのように芯が尖り続けるなんてこともないから、芯の削れ具合では字が太くなることもある。
字の太さなんて全く気にならないよ!
って人なら、気にせず使えるので安心して欲しい。
一方、字の太さがどうしても気になる人は、少し使いにくく感じる点には注意しよう。
気になる点①:持ちにくい場合がある
トプルSは、使っているとどうしても「持ちにくいなぁ」と感じる部分がある。溝が原因だ。
ペン先をノックする仕組みなので、ノックに必要な遊びの部分がある。これが溝になっていて、持つ時に正しい位置に指を置ける。
ここまでは良い。良いんだ。
問題は、溝が結構幅広いという点。下の画像を見て欲しい。
親指をそえる部分の溝が幅広いのがわかるだろう。これ、ちょっとでも指がズレると親指が溝に触れる。すると、「うっとうしい!」と思うことが多々ある。しかもノックするには、溝部分から指をずらさないといけない。
ノックは確かに楽になったんだけど、ノック以外で使う時にストレスが溜まる仕組みになっているのだ。人によっては使うのを止めてしまう可能性もあるため、気を付けよう。
念のため、店頭で1度持ってみる方が良いだろう。
気になる点②:クリップに自由度がない
トプルSで気になる点は他にもある。クリップの自由度だ。とにかく遊びがない。
シャーペンってそんなもんでしょ?
と思うかもしれないが、他のシャーペンと比較しても圧倒的に遊びがないのだ。以下の写真で比較してみよう。
隙間がほとんどないのがわかると思う。穴生衆の石垣みたいに隙間がない。A4コピー用紙5枚を挟めるのがせいぜいだ。胸ポケットにさすのは正直厳しい。服の素材の方が分厚いからだ。
普段から筆箱を持ち歩いている人なら気にする問題ではないが、面倒くさいから胸ポケットにさして持ち歩く人は、気を付けよう。
気になる点③:芯の交換が手間
トプルSは、芯の交換がちょっと手間だ。上部にノック部分がないから、従来のシャーペンと同じように芯を入れられないのだ。
ではどうするのかというと、先端からになる。以下の画像を見て欲しい。
やった感覚としては、ボールペンの芯を交換しているのと近い。
ノック部分をすっぽ抜いて芯を入れるだけの交換と比べると、ワンテンポほど手間がかかる。小さな部分だが、繰り返しているとストレスを感じるため、注意しよう。
気になる点④:グリップに滑り止めがない
トプルSのボディには、滑り止めがない。グリップする部分をノック機構に置き換えているからだ。
しかもボディは樹脂製。ツルツル滑る感覚がどうしてもある。字を書いているときに滑ることはないんだけど、感触とし気にはなる。
試しに他のシャーペンと比較してみよう。
フラットなボディなのがわかると思う。しっかり指を固定したい派の僕としては、どうしても気になるポイントだ。
一方で、
グリップなんて気にしないよ!
って人にはオススメできる。実用面では問題を感じないレベルだからだ。好みの問題にはなるんだけど、気になる人は気になる。
今自分が使っている文房具を見てみて、問題なさそうだなと思ったら使ってみよう。
サンスター文具『トプルS』がオススメの人/オススメじゃない人
トプルSは、これまで見たことのない新しい機構を搭載したシャーペンだ。合う合わないが確実に出る。3ヶ月ほど使い込んで、以下の人に合うと感じた。
オススメの人 | オススメじゃない人 |
---|---|
毎回ノックするのが面倒な人 新しいガジェットが好きな人 軽いシャーペンを使いたい人 | ノックを特に不便に感じていない人 胸ポケットで持ち歩くことが多い人 グリップがあるシャーペンの方が使いやすい人 |
機能的なのは間違いないから、思考を止めずに字を書きたいのならオススメだ。自動で芯を出す機能とは違い、好みの長さで芯を出せる点も魅力。重量が軽いのもあって、気軽に使っていけるだろう。
一方で、今のシャーペンでノックを不便に感じていない人にはオススメできない。環境を変える必要は特にないからだ。また、クリップに遊びがないから、胸ポケットに突っ込んで持ち歩く人にも向いていない。筆箱で持ち歩く人にこそ、オススメしたい。
使える環境は人によって大きく変わってくるので、自分がどのような使い方をしているのか振り返ってみると良いだろう。
サンスター文具『トプルS』はノックしやすく使いやすいシャーペン
サンスター文具の「トプルS」は、その名の通り先端をノックして使うシャーペンだ。従来のシャーペンのようにノックで持ち替える必要がないから、効率的に字を書いていける。かつてあった、ボディに横にノックがついているシャーペンと同じ感覚で使えるのだ。
一方で、機構が斬新だからこそ気になる点も多い。持ちにくかったり、クリップに遊びがなかったりと、惜しいと感じる部分ばかりだ。実用面を重視する人にとっては、難しい選択になるだろう。
とはいえ、不思議な魅力を持っているシャーペンなのは間違いない。僕もなぜか、気が付いたら使っている。
今までにない新しいシャーペンを使いたいという人にオススメだ。ぜひこの新しいノックを体験してみて欲しい。