【DIY】100均でキーボード用のパームレストを自作する方法【簡単】
パームレスト(リストレスト)は、パソコンを使っているのなら活用したいアイテムだ。特にメンブレンやメカニカル、静電容量無接点方式のキーボードを使っているのなら、マストである。
かく言う僕も長年愛用しているんだけど、この度、見事にご臨終した。長い間、ありがとう。
ちょうど良いタイミングで壊れたから、より耐久性のあるパームレストを自作しようと考えた。
安い・早い・簡単と三拍子揃ったDIYになったから、「パームレストどうしようかなー」と考えている人の参考になればと思い、方法を公開する。キーボードを使っていて手が痛いと感じている人は、ぜひ参考にしてくれ。
こんな人にオススメ
- パソコン周りをDIYしたい人
- キーボードを使っていると手が痛い人
- パームレスト(リストレスト)を買おうか迷っている人
パームレスト(リストレスト)は消耗品
パームレストを自作する前に覚えておいて欲しいのだが、パームレストは消耗品だ。いろんな道具と同じように、使っていれば必ず壊れる。
そのため、ある程度は割り切って使わなければならない。形ある物はいつか壊れる。諸行無常なのだ。
こうした点から、パームレストを自作する際は、以下の2つを意識して欲しい。
- しばらく使うと壊れる
- 日用品なので耐久力が大切
木を使うのなら、頑丈な素材を。フェルトを使うのなら、交換しやすいものを。
好きな素材を選んで、パソコンを使うモチベーションを上げていこう。
なお、オススメの素材は木だ。長く使えるし、経年変化も楽しめる。最高だ。
パームレスト(リストレスト)の自作で必要な物
パームレストの自作は難しくない。用意するのは、以下のアイテムだけでOK。
- 木材
- サンドペーパー
- ハケ
- ニス or アマニ油(えごま油)
- 滑り止め
これだけでいい。ちなみに僕が用意したのは、以下になる。
準備したもの | 金額(税込) |
---|---|
木材✕2 | 220円 |
木工ボンド | 110円 |
サンドペーパー(600~1000の詰め合わせ) | 110円 |
ハケ | 110円 |
水性ニス | 110円 |
滑り止め | 110円 |
合計 | 770円 |
木材が2つあるのは、適切なサイズがなくて2枚を合体させたため。フルサイズじゃないのなら、1枚でもいけるだろう。
水性ニスは手の汗を弾くためのものだから、家にアマニ油かエゴマ油があるなら、それでも代用が可能。もっとコストを抑えられる。ただし、新しく買うとバカ高いから注意。
100均を使えば全部揃うから、自作といっても非常に低コストで済む点が魅力だ。
フェルトを使う場合は、木材にフェルトをつけるのかフェストに詰め物をするのかでも、コストは多少変わる。ただ、1,000円以内には収まるだろう。
材料は木材
僕の場合、パームレストは木材を選んだ。理由は以下。
- 耐久力がある
- 経年変化を楽しめる
- 使っているデスクが木製
デスク環境と使用シーンに合わせた形だ。今使っているパームレストがジェル素材だったので、壊れちゃたまらんと思ったのも大きい。
デスクレイアウトは個人によって変わるから、自分が理想にするデスクと照らし合わせて選ぼう。
キーボードごとのサイズ
キーボードごとにサイズは微妙に異なる。パームレストを自作する際は、自分が愛用しているキーボードに合ったサイズにしよう。
参考までに、ザックリとだが各キーボードのサイズを記載する。
キーボードのサイズ | 横(mm) | 奥行(mm) | 高さ(mm) |
---|---|---|---|
フルサイズ | 440 | 140 | 26~40 |
テンキーレス | 360 | 140 | 26~40 |
コンパクト(65%以下) | 325 | 110 | 28~37 |
この中でパームレストに関係があるのは、太字の部分。横のサイズだ。ここさえ合わせれば、後は好みの問題になる。
まずは自分のキーボードの横幅が、どれくらいのサイズなのかを計測しよう。
100均でOK
パームレストの自作は、基本的に100均でOKだ。全ての素材が揃う。全ての商品が110円のSeriaなら、めちゃくちゃ安くて済む。
普通に買ったら数千円するものでも、自作なら数百円で作れてしまう。素材にこだわりがないなら、近くの百均に行ってみよう。すぐに揃うはずだ。
材料にこだわるならホームセンター
もし素材にこだわりたいのなら、ホームセンターに行こう。オススメのサイズは「1✕2材」。ワンバイツーと言えばOK。
ないなら、「1✕4材(ワンバイフォー)」を半分に切ってもらえば、フルサイズキーボードのサイズに近くなる。
ホームセンターはパイン材や杉といった100均にはない木材が手に入るから、より素材にこだわるならホームセンターがオススメ。ただし、値は張る。予算と相談してから決めよう。
パームレスト(リストレスト)の作り方
材料が集まったから、さっそくパームレストを作っていこう。作り方は簡単だ。以下の流れで誰でも作れる。
なお、今回は僕が作った方法を解説しているから、短い板をくっつけるところから始める。
Step1.くっつける
まず、板をくっつける。ベストなサイズから少し大きいのなら、キーボードと合わせながらサイズを調整するのも忘れずに。
2つをくっつける場合、木工ボンドを塗りたくって乾かせばOK。ガシッとくっつくから分解の心配はない。
Step2.一旦試してみる
木材をくっつけたら、サイズが合っているかどうかを一旦確認する。キーボードの前に置いてタイピングしてみよう。
この際、違和感があるようならサイズを調整する必要がある。
自作中は何度も試しながら違和感を消していくから、違和感を覚えたらすぐに対処するようにしよう。
Step3.ヤスリ掛けをする
木材でパームレストを作る場合、ヤスリ掛けが主な方法だ。以下の順番で使っていこう。
- 60番を使って形と角を整える
- 手に馴染むかどうか実際に使って確認する
- 問題なければ240番を使って表面を滑らかにする
- より滑らかにしたい場合は400番を使って更に削る
基本的に、1→2を繰り返していく。僕は10回くらい繰り返して好みの形に整えた。正直、1番時間がかかる工程だ。
面倒な場合は、電動サンダーがオススメ。爆速で削れる。
ない場合は、手で擦ろう。何か塊があると楽だから、いらない箱を使えば楽になる。僕の場合、Redmiの空き箱があったから代用した。
紙だけで擦るより遙かに楽だから、いらない箱がある場合は活用して欲しい。
Step4.ニスか油を塗り込む
形が整ったら、次はニスか油を塗り込もう。理由は簡単。木材は湿気に弱いからだ。最悪の場合、水を吸って膨張して割れてしまう。以下を見て欲しい。
塗る暇がなくてそのまま使っていたら、割れた。最悪。
これくらいならリカバリができるから問題ないけど、あまり放置すると使い物にならなくなる可能性が高い。最後のひと手間として、以下を塗ろう。
- ニス(水性でOK)
- アマニ油かエゴマ油
- ウッドステイン
- みつ蝋
使う物は、以下のように水性でOK。デスクと色を合わせると、雰囲気が出るので更に良い。
家にアマニ油かエゴマ油があるのなら、それを使っても良い。サラダ油やオリーブオイルだとコーティングできないから、注意しよう。速乾性がないたからだ。ただ、アマニ油もエゴマ油も高い。使うのはあまりオススメしない。
塗ったニスか油が乾けば、自作パームレストは完成だ。必要なら滑り止めを付ければOK。後はメンテナンスしながら長く使っていこう。
パームレスト(リストレスト)は木製がオススメ
僕はパームレストを木材で作ったんだけど、それにはちゃんと理由がある。特に以下の点で決めた。
- 木製だと壊れない
- 経年変化を楽しめる
- 自分で作っているから愛着が湧く
- サイズの変更が自由にできる
- アルミ製は冷たすぎ
木製だと壊れない
パームレストに木を採用したのは、シンプルに壊れないという点が大きい。以下を見て欲しい。
破れているのがわかるだろう? これ、3年前に買ったKensingtonのパームレストなんだぜ?
3年間、毎日使っているとさすがに限界が来る。ジェルタイプのパームレストなんだけど、1度でも亀裂が入ると後は早かった。あれよあれよと言う合間に裂け目が大きくなって、中からジェルが出てきた。
仕事中に触れると不快で仕方がない。集中もできない。
でも、木製ならそれがない。中からジェルが飛び出ることもないし、布が破れるなんてことももちろんない。どこかにぶつけない限り、末永く使っていける。
長く使えるパームレストとして、これほど最適な素材はないのだ。
経年変化を楽しめる
材料に木を使う楽しみの1つに、経年変化がある。使っている内に色合いが変化していって、味わいが出てくるのだ。まるでイケオジ。
僕は木製の文房具を結構使ってるんだけど、長く使えば使うほど色が変わって、世界に1つだけの道具になってくれると実感している。
パームレストも同じだ。日常的に使うものだからこそ、経年変化にも気付きやすい。長く使える道具を探している人にとって、DIYはベストな選択になるだろう。
自分で作っているから愛着が湧く
パームレストを自作する醍醐味は、なんと言っても「自分で作っている」感覚を感じられることだ。既製品と違って、多少いびつであっても許せてしまえる。
これがDIYの魔力だ。使いにくかろうと、「まぁ、自分で作ったしな」と納得できてしまう。実際、ニス塗りが終わった時は、「うっほっ」と同人誌みたいな声が出た。DIYしゅごい。
しかも愛着が湧く。何時間もサンドペーパーで擦ったんだから、当然だ。汗水垂らして形を整えたのもあって、めちゃくちゃ使いたくなるのだ。
そういう面でも、自作は買うより遙かに大きな経験ができる。
サイズの変更が自由にできる
自作の良いところは、サイズの変更が自由にできる点だ。既製品を購入する場合、使っているキーボードに合うものを探さなければいけない。
だが自作だとサイズに合わせて作るだけだ。木材の場合、サイズが合わなければホームセンターで格安でカットしてもらうだけ。費用はかかるが、ほとんどのところは会員なら無料でやってくれる。
もし小さかったとしても、木工ボンドを使って継ぎ足しもできる。自由度がめちゃくちゃ高い。
サイズに失敗してもやり直しができるのは、自作だからこその魅力だ。
パームレスト(リストレスト)は自作でOK
パームレストは、自作しやすい道具だ。木材やフェルトなら100均でも揃うから、コストもかからない。時間はかかるものの、挑戦する価値はあると言っていいだろう。
また、自分で作ったからこその愛着もある。実際、苦労して作ったのもあって、めちゃくちゃ愛着が湧いている。もうこいつ以外使いたくないほどに。
パームレストは、手首の負担を軽減して、長時間のタイピングをサポートしてくれるアイテムだ。もし普段のパソコン作業で手の疲れを感じている人は、ぜひ導入を検討してみて欲しい。
その中で自作も候補に入るのなら、1度挑戦してみると良いだろう。オススメだ。
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