
まだ使ってるの?紙の手帳を止めると自由になれる。オススメのデジタル手帳も5つ紹介。

手帳って必要?
普段文房具が大好きで文房具紹介なんかをしている人間がこんなことを言うのは何かと思うのだが、手帳を使うのを止めた。というか、手帳にいちいち書くのが面倒くさくなった。
文房具好きな人は結構な確率で手帳が好きみたいだが、どうやら僕はそうでなかったらしい。手帳のMOOK本とかでめちゃくちゃ書き込んでいるのを見ると、情報過多で脳が沸騰しそうになるくらいだ。
というわけで、今回はぶっちゃけ手帳って必要なの? ってところも含めて書いていこうと思う。最後にオススメのデジタル手帳も記載しておくので、興味のある人は一度導入も検討してみて欲しい。
- 手帳をつけるのが面倒くさい
- 手帳って持ってて何か意味あるの?
- 手帳を使うと仕事やプライベートでどんなメリットがあるの?
以上のような人の参考になるだろう。
結論から言えば、紙の手帳もまだ使わなければいけない場面が存在するので、各々の仕事によって適宜使い分けるのが正解だ。



アプリなどデジタルの手帳を使うメリット



僕たちは、パソコンやスマホなどデジタルが身の回りに溢れている世の中で生きている。だというのに、いつまでも紙の手帳を使い続ける意味は、ほとんど無い。ほぼ全てのことが、デジタルの手帳でできてしまうからだ。デジタルの手帳に変えることで享受できるメリットは以下。
- 予定をアラートなどで教えてくれる
- 会社や家のパソコンと共有できる
- スケジュールを簡単に修正できる
- 過去をいつでも振り返られる
- 毎年買い換えなくていいので、コスト減
- 無くしても同期していればすぐに復旧できる
- わからない部分の検索がすぐできる
- 住所や電話番号を記載し、すぐに電話をかけたり地図を確認できる
- 繰り返しの予定も設定可能
デジタルの手帳を使う上で享受できるメリット、多すぎん?
紙の手帳でスケジュールを修正する際は、 シャーペンで書いていようとフリクションで書いていようと消す際にぐちゃぐちゃになるが、デジタルの手帳だとそうはならない。
手帳の紙は特に薄いから、少しでも力を入れたらクシャクシャになってしまうから、気を遣うと字を完全に消せないとかザラにある。後になって振り返った時にその部分を見ると汚くて萎えるのだが、デジタルの手帳だとそうはならない。
また、毎年手帳を買い換える際のコストも生じない。手帳は安くても1000円くらいはかかる。僕が愛用していたジブン手帳なんて、3000円くらいする。3000円もあったら、軽く飲み食いできる金額だ。豪勢なランチをしてもお釣りが出るかもしれない。
それをデジタルで代用できるモノに対して支払うのは、どうにも納得できない。
書き込む時間があるなら個別に記録した方が良い



ジブン手帳で良いなと思ったのは、緊急連絡先を書ける項目だけ。事故や病気で自分から連絡を取れなくなった際に、誰かが連絡をしてくれる可能性がある点だけは魅力的だった。
目標があるならノートや紙に書き出せばいいし、住所を記録するなら専用のノートを作ればいい。毎年新しく書く必要もないから、時間の節約にもなる。
結局、ジブン手帳は「手帳に書き込んでいる自分が好き」な人にしか合わないとわかった。
もし今からジブン手帳を買おうと考えている人がいるのなら、「自分がなぜ手帳を使いたいのか」を今一度振り返ってみて欲しい。
アプリなどデジタルの手帳を使うデメリット



手帳をデジタルに変えることは、メリットばかりじゃない。もちろんデメリットも存在する。経験上、デジタルの手帳になったことで生じるデメリットは以下の2つだ。
- スマホで通話しながらの確認が手間
- スマホを使ってスケジュールを管理するには不適切な場面がある
少なく感じるが、これらに引っかかるなら、デジタルの手帳に完全移行するのは待った方が良い。特に、慣れるまで不便なのが「通話しながら手帳を確認する」場合だ。
ホーム画面に戻ればいいだけなのだが、慣れていないと操作に手間取って、最悪通話を切ってしまう可能性すらある。スマホの操作にもたつくのなら、危ない橋になるだろう。
また、フォーマルなシーンではスマホを使うことそのものがNGだったりする場合もあるので、時と場合を選ぶ必要がある。自分の仕事環境に合わせて、紙の手帳かデジタルの手帳かを選ぶ方が良い。
デジタルから紙の手帳に戻したこともある



デジタルの手帳を使ってはいても、実際は何度か紙の手帳に戻している。というか、2025年現在において、メインは紙の手帳だ。デジタルの手帳はサブ的ポジションに落ち着いている。戻した理由は以下。
- 紙の方が管理しやすい
- 一覧性がある
- 外で仕事をしないならデジタルの優位性を甘受できない
特に大きかったのが、管理のしやすさだ。




いやいや、デジタルの方が管理しやすいでしょ
と思うかもしれないが、実際は紙の方が管理しやすい。ページをめくるだけで欲しい情報にアクセスできるのは、紙だからこその強みだ。デジタルだとそうはいかない。
併せて、フリーランスとして独立したから、いつでも紙の手帳を振り返られる環境になったのも要因の1つだ。その時々で最適なスケジュール管理方法を模索した結果、紙の手帳に行き着いたのである。
ジブン手帳はやめた



2018年~2021年にかけて、実はジブン手帳を使っていた。LOFTで見て一目惚れをして買っていたんだけど、結局使わなくなってしまった。主な理由は以下。
- 書き込む時間がムダ
- バーティカルに書き込んでも何も変わらない
- 必要なのはスケジュール部分ではなくメモ帳だった
ジブン手帳は書き込める部分が多い。そりゃそうだ、自分の記録を作るための手帳なんだから。
でも、それが僕には手間だった。最初の2年くらいはいい。書くのが楽しいからね。
ただ、正気に戻ると一気にアホらしくなったんだ。
僕は手帳を書くために生きているんじゃないと、ある日急に悟ったのである。
手帳という形にこだわる必要はない



手帳を使っていると考えてしまうのが、手帳にこだわる必要ってある? という点だ。ちなみに、僕としては必要ないと考えている。
10年以上使ってきて、感じるようになってきた。なぜなのか、少しだけ解説する。
ビジネス手帳はいらない



まず、ビジネス手帳はいらない。不要だ。
そもそもビジネス手帳とは、仕事のスケジュール管理やタスク管理、メモ書きなどができるビジネスパーソン向けの手帳のこと。毎年、秋頃から書店に並ぶ手帳を思い浮かべるとイメージしやすいだろう。有名なのは以下。
- 高橋書店
- 日本能率協会
- 永岡書店
おそらく、上記のどれかは使ったことがあると思う。ちなみに僕は高橋書店派。
ビジネス手帳には、シンプルなものから書き込む項目が多いものまで、様々な種類がある。しかしその多くが、ほとんど使われない。白紙のページばかりになってしまう可能性がある。実際、ビジネス手帳を使っていて、同じような状態になっている人もいるんじゃなかろうか。
そんな場合は、無理にビジネス手帳を使う必要はない。仕事柄、手帳を必要としない人は特にだ。
かくいう僕も、ビジネス手帳をバリバリに使う仕事から、全く使わない仕事に転職した経験のある人間だ。思い切って手帳を使わないようにしたけど、全く困らなかった。




毎年、何となくビジネス手帳を買ってるけど、特に使わないんだよなぁ
こんな風に感じている人は、1度思い切ってビジネス手帳を使わないのも1つだ。
スケジュール帳もいらない



次に、スケジュール帳もいらない。不要だ。
スケジュール帳とは、主に予定管理や行動記録、メモなどをするための手帳のこと。わかりにくい人は、以下をイメージ。
- ジブン手帳
- ほぼ日手帳
- トラベラーズノート
毎日の記録を、めちゃくちゃ書き込んで残しておきたい人に向いている。実際、多くの人が楽しんでいる趣味でもある。僕もそうだった。ジブン手帳のバーチカルにその日の予定を書き込むのが、実に楽しかった。
でもね、それは最初だけ。だって、大人の毎日なんて、同じことの繰り返しなんだもの。後で振り返って感じたは、懐かしさよりも空しさだった。




職場と家の往復しかしてないやん……
となるのが、関の山だ。それなら、最初から書かない方がマシ。
ただし、自分の記録を残したい人には、スケジュール帳はオススメ。僕もそうだからわかるんだけど、数年前の自分を思い出して感傷にひたれるのは、実に楽しいからだ。
自分はどっちかなと悩んだ場合は、過去の手帳のページを振り返ってみよう。当時はこんなんだったなと思えたら、才能アリだ。
そもそも手帳を使わないかもしれない



そもそも論として、手帳を使っていますか? というのもある。
実際どうだろう? 自分の手帳を1度開いてみて欲しい。真っ白になってない?




社会人になったらスケジュール管理は大切。そのためには手帳を持つべき。
こんな刷り込みをされていないだろうか。
幸いとでも言うべきか、我が家は全員が手帳を使っていなかったが、家庭によっては「手帳は必須」と教えられた人もいるだろう。もしかしたら、手帳を使っている親の背中を見て、使って当たり前と思っているかもしれない。
そんな状態で、




手帳をほとんど使わないし、もう買わないでおこうかな
と思い始めたら、止めるタイミングだ。たぶん、ほぼ使っていない状態だと思う。
手帳は使ってなんぼの道具だ。使いもしないのに持っていても仕方がない。全く時計を見ないのに、腕時計をしているようなものだ。
手帳っている? と感じたら、1度自分の手帳ライフを見直してみよう。
ノートでOK



極論、スケジュール管理は自分がわかればいい。それなら、ノートでも問題ないはずだ。
実際、僕も社会人最終年度はノートで乗り切った。なんの問題もなかった。
使うノートは何でもOK。当時は方眼紙にハマっていたから、コクヨの方眼ノートを使った記憶がある。
もしノートを使うのが不安な場合は、以下のようなダイアリーノートもオススメ。手帳のようなスペースがありつつも、ノートとして使える優れものだ。無印からも出てるから、ムジラーにも優しい。
手帳は自分の使いようによって、どんなものでも手帳の代わりになる。
カッチリした手帳がいらない人は、手帳以外の物で代用する方法も模索してみて欲しい。
手間がかかるだけじゃない。紙の手帳で求められているモノ



デジタルが基本となった現代において、依然として紙の手帳に求められているものは存在する。僕の経験上、以下が求められているように感じている。
- 余白にメモを書ける
- 商談の際に、スマホを触って気を悪くされないための保険
現状、このふたつが主な需要だろう。一見すると少ないように感じるかもしれないが、膨大な数の手帳を発行している高橋書店さんは毎年利益が上がっているのは事実だ。紙の手帳が求められるシーンは依然として多い。
だがみんな 本心ではこう思っているんじゃないだろうか? 紙の手帳、めんどくさい……と。
手帳を使う理由はメモがほとんど



手帳は予定をメモするものだ。それは予定だけではなく、話した内容などもそうだ。だからこそ書く専用のページが多い。ノートを別に持っている人は、どんだけ紙が好きなんだと思うほどだ。
しかしながら真っ白い紙に書き込んでスペースを埋めていくのは、抗い難い快感があるのも事実。字がびっちり書き込まれた紙って妙に存在感があるからね。
メモはスマホでもできる



悲しいかな、メモするくらいならスマホでもできる。何なら録音もできる。どうしてもメモが必要なら小さいノートでも持てばいい。手帳より軽い。何より、メモした内容を即座にPCと連携もできる。
しかも手書きと違って、急いでメモしても綺麗な字で読める。走り書きの字ほど読めないものはない。いったい何なんだあのミミズがのたくったような字は。解読に数時間かけたことさえある。本当に読めない。
最近はAIによって音声からの文字起こし精度が向上している。会議や打ち合わせで使うなら、スマホの文字起こし機能を使う方が遙かに効率的だ。わざわざ紙に書く必要はない。
忘れていても教えてくれない



紙の手帳や手書きのメモは、スケジュールを音や通知で教えてくれない。予定を確認するためには、いちいち手帳を開かないと確認できないのである。デジタルのように、時間の30分前にアラートしてくれたりはしない。
人間はすぐに忘れる。上司のしょうもない小言が頭に入ってこないように、どうでもいい予定は頭に残らない。忙しさで予定の時間を過ぎていた、なんてことが起こっても紙の手帳は何もフォローしてくれない。
彼はただ、沈黙を持って答えるだけだ。




教えてくれよ……予定書いてるんだからさぁ!
オススメのスマホのスケジュール管理ソフト(アプリ)


ひとり一台の時代になったからこそ、堂々とスマホでスケジュール管理ができるようになってきた。みんな大好き「siri」や「Googleアシスタント」などを使えば、音声でもスケジュール管理ができる。最近の音声認識は恐ろしくて、「Alexa」では漢字変換まで正確にしてくれる。
それらを踏まえてオススメのアプリは以下。
- Googleカレンダー:Android、iOS
- Windowsカレンダー:Outlook使用時のみ
- TimeTree:Android、iOS
- スマート手帳:iOS
- Planner for iPad:iOS
現在僕がメインで使っているのは、GoogleカレンダーとTimeTree。
Googleカレンダーを使っている人はかなり多いと思うが、スケジュールの登録や編集も含めて使いやすい。
TimeTreeは、主に家族との予定共有で使っている。次の休日の予定って何だっけ? と聞いて地雷を踏むような事が格段に減るので、 本気でオススメ。まさか忘れたの? と冷たい視線を向けられることが無くなるのだ! 家族に頭が上がらない人にこそ使って欲しいアプリだ。
また、OfficeソフトのOutlookを使っているなら、Windowsのカレンダーがずば抜けて使いやすい。Outlook上で操作できるので、慣れればショートカットのみで操作できる手軽さ故、時短になるのが一番良いポイント。以下の本を読むと、Outlookからショートカットで素早くスケジュールへ反映できるのでオススメ。凄まじい時短になる。
iPhoneなどのiosなら、「スマート手帳」や「Planner for iPad」でも良いだろう。もちろんios版のGoogleカレンダーでもOK。なお、iPadならペンシルを使って手書きで文字も書き込めるので、めちゃくちゃ使いやすくなる。
2025年現在のスケジュール管理方法



紆余曲折あって、2024年から今に至るまでメインで使っているのは、以下のアイテムになった。
- A4で印刷した1ヶ月のカレンダー
- A4で印刷したウィークリー
- 小さい付箋
もう、超アナログ。在宅ワークか個人事業主でもないと使えない方法に行き着いた。ちなみに、以下のように使っている。



ウィークリーは基本的に使いまわし、1ヶ月のカレンダーだけ変えていく形。付箋はDAISOで打っている1番小さいやつ。100円で1,000枚も入っている。
管理方法も簡単だ。以下のように進めるだけ。
- カレンダーとウィークリーに予定を書いた付箋を貼る
- タスクが終わったら付箋を捨てる
これだけ。
正直、人によってはToDoリスト用のアプリを使った方が管理しやすいと思う。
ただ僕の場合、アプリでは全く管理ができなかったから、「付箋を物理的に剥がす」という行動を入れて達成感を得られるようにした。結果、付箋を剥がしたい衝動のおかげで、タスクを含めたスケジュールの管理がしやすくなった。




自分がどの行動で達成感を得られるかを知るのは、大切だよ
もし僕のようなスケジュール管理ができるなら、1度試してみて欲しい。全部で150円もしないから、失敗してもお財布へのダメージはほとんどないからね。ちなみに、メインで管理用として使うなら、眉毛用のピンセットがあると付箋を剥がしやすくなる。
>DAISO「ふせん(ミニ、7.5cm✕2.5cm、5色、10本)」
手帳は徐々に紙からデジタルへ移行する過渡期にある



今はちょうど、紙の手帳がデジタルへと移行する過渡期にある。そのため両方が混在し、どっちかに肩入れする層が一定数いる。
技術は人を便利にするものだ。人の目を気にして不便さを享受する必要はない。どんどん便利なものを使っていけばいい。「えっ、まだ使ってないんですか? おっくれってるぅー!」くらいの気持ちでいれば、無敵になれる。
紙の手帳でできることは、ほとんどデジタルの手帳でできる。しかし、
- 紙の手帳を使わないといけないシーンが多い
- 手帳に書き込んでいっぱいデコレートしたい
- 古い手帳を見返して思い出に浸りたい
- 紙(物)として手元に残したい
という人は、紙の手帳を使い続けるべきだ。デジタルの手帳は、思い出を形として残さない。だが、紙の手帳は過去の自分と出会うことができる。
真っ白なスケジュールも、びっしり書き込んだスケジュールも、全て自分の足跡だ。それは、お金や技術では決して手に入らないものだ。
良く「思い出の品は写真で残して捨てればいい」なんて言うインフルエンサーがいるが、あんなのは聞き入れるべきではない。思い出の品は、手触りや匂いなど五感を使って感じるからこそ、大切なのだ。
この記事を読んで、手帳に対して少しでも考える切っ掛けになったら幸いだ。





